概要

開催趣旨

マイクロ・ナノ工学部門は、マイクロ・ナノメートルの領域における工学・理学に機械工学がさらなる主体的貢献を行うことを目的とし、 マイクロ・ナノ工学専門会議を前身として横断的な活動をさらに進めるために2012年4月に発足した新しい組織です。本年度も、部門大会として「第7回マイクロ・ナノ工学シンポジウム」を開催いたします。

昨年の「第6回マイクロ・ナノ工学シンポジウム」では、幅広い分野から160件以上の口頭・ポスター発表を得て、 同時開催した電気学会第31回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウムと応用物理学会第6回「集積化MEMSシンポジウム」 と約650名の参加者があり、活発な交流を行いました。

第7回目となる本シンポジウムは、一般セッションに加え、他学会研究会との連携を含めた11のオーガナイズドセッションを企画しております。また、昨年同様、電気学会センサ・マイクロマシン部門と応用物理学会集積化MEMS技術研究会と協力し、3つのシンポジウムを同時開催します。マイクロ・ナノ工学シンポジウムに参加登録されますと、他の2つのシンポジウムの講演、行事にも参加でき、電気系、応用物理系、材料系などの研究者・技術者と研究交流ができる場となっております。さらに、優秀な講演・ポスター発表を行った研究者の中から、日本機械学会若手優秀講演フェロー賞、優秀講演論文表彰、若手優秀講演表彰などを選考し、後日授与する予定です。皆様の積極的な論文投稿、参加をお待ちしております。

実行委員会

実行委員長

川野聡恭(大阪大学)

プログラム委員長

三木則尚(慶應義塾大学)

実行委員
  • 青柳誠司(関西大学)
  • 安藤泰久(東京農工大学)
  • 岩瀬英治(早稲田大学):web担当
  • 角田直人(首都大学東京)
  • 柿沼康弘(慶應義塾大学)
  • 河野正道(九州大学)
  • 米谷玲皇(東京大学)
  • 鈴木宏明(中央大学)
  • 山崎美稀(日立製作所)

 

セッション一覧

(1) 一般セッション
  1. 精密機械・潤滑・設計
    ナノトライポロジ、位置決め、ナノ振動子、ナノ液膜など
  2. 材料力学・強度
    薄膜の強度と信頼性、マイクロ・ナノ材料の機械特性、材料試験の標準化など
  3. 流体力学
    希薄気体効果、半導体プロセスのシミュレーション、マイクロバブル、マイクロ・ナノ流動の画像計測、マイクロポンプなど
  4. 熱工学
    ナノスケール伝熱、ナノチューブ・ワイヤ、マイクロバブル、マイクロ科学分析、マイクロエネルギーなど
  5. 生産加工・機械材料
    MEMS技術、マイクロ・ナノ機械加工技術、表面改質、レーザー加工など
  6. ロボティクス・メカトロニクス
    センサ・アクチュエータ、バイオマニビュレーションなど
  7. 医療・バイオ
    ラボオンチップ、再生医療、細胞工学、生体材料など
  8. その他
    マイクロ・ナノスケールの機械工学関連分野
(2) オーガナイズドセッション

OS1 微細3D構造の創成技術
   3D nano manufacturing techonology

  • オーガナイザ
    新井史人(名古屋大学)、柿沼康弘(慶應義塾大学)、松村隆(東京電機大学)、丸尾昭二(横浜国立大学)、杉田直彦(東京大学)、吉野雅彦(東京工業大学)*
  • 概要
    マイクロ・ナノスケールの3D構造を創出すための各種加工技術・形状創成技術およびそれを利用したデバイス等に関連する発表を幅広く募集します。

OS2 電池レス・デバイスのためのエネルギーハーベストの展開
   (マイクロエネルギー研究会、エネルギーハーベスティングコンソーシアムの共同企画)

  • オーガナイザ
    桑野博喜(東北大学)、鈴木雄二(東京大学)*、青柳誠司(関西大学)、竹内敬治(NTTデータ)、藤田孝之(兵庫県立大学)
  • 概要
    環境に存在する,熱,光,振動などの希薄エネルギーから電力を取り出し,無線センサなどの小電力デバイスを電池レスで駆動するためのエネルギーハーベスト技術に関する発表を募集します.

OS3 マイクロ・ナノ医療デバイス
   (マイクロ・ナノ医療デバイスに関する研究会)
   Micro/nano medical device

  •  オーガナイザ
    三木則尚(慶應義塾大学)、土肥徹次(中央大学)*、横川隆司(京都大学)
  • 概要
    マイクロ・ナノ技術を用いた診断,治療デバイスに関連する発表を募集します.材料,加工技術から臨床応用まで幅広い内容での議論を期待しています.

OS4 マイクロ・ナノ機械の信頼性
   (マイクロ・ナノ工学部門マイクロ・ナノ機械の信頼性研究会企画)
   Reliability of Micro/Nano- Machines

  • オーガナイザ
    土屋智由(京都大学)、生津資大(兵庫県立大学)*
  • 概要
    マイクロ・ナノスケールの機械システム,材料,エネルギーなど,マイクロ・ナノ工学分野における信頼性に関する研究発表を募集します.シリコンなどの MEMS構造材料だけでなく,ナノデバイス・フレキシブルデバイスへの応用が期待されているCNT・グラフェン・シリセンのようなナノ材料の機械電気物性 などに関する講演も歓迎します.

OS5 マイクロ・ナノと熱電変換
   Micro/Nano-technology for a thermoelectric device

  • オーガナイザ
    宮崎康次(九州工業大学)*、小矢野幹夫(北陸先端大学)、塩見淳一郎(東京大学)
  • 概要
    熱電材料のナノ構造化を利用した熱電変換の効率向上に関わる研究が数値計算や実験で進められる一方で、薄膜技術を利用したマイクロデバイス化などの応用も 見られるようになってきた。本セッションでは、基礎から応用、材料からデバイス作製まで幅広く熱電に関わる技術について発表を募集します。

OS6 マイクロ・ナノトライボロジー
   Micro/nanotribology

  • オーガナイザ
    加藤孝久(東京大学)、田中健太郎(東京海洋大学)、鷲津仁志(豊田中研)、安藤泰久(東京農工大学)*
  • 概要
    日本トライボロジー学会「分子シミュレーションのトライボロジーへの応用研究会」との共同企画です。本セッションにおいては、シミュレーションに関する研 究に限らず、マイクロ・ナノスケールのトライボロジー現象や、トライボロジーに対してマイクロ・ナノ領域からアプローチする研究など、マイクロ、ナノが関 係するトライボロジーやその周辺領域の話題について広く取り上げ議論します。

OS7 マイクロ・ナノ材料創成とそのデバイス応用
   (マイクロ・ナノ材料創成とそのデバイス応用研究会)
   Creation and applications of micro-nano materials

  • オーガナイザ
    秦誠一(名古屋大学)
  • 概要
    マイクロマシン,MEMSの性能を左右する材料と,その創成プロセス,材料特性を利用したデバイスなど,マイクロ・ナノ材料に関する発表を広く募集します.

OS8 マイクロ・ナノ技術のICT応用
   Micro/nano technologies for ICT

  • オーガナイザ
    田中由浩(名古屋工業大学)*、三木則尚(慶應義塾大学)、竹村研治郎(慶應義塾大学)
  • 概要
    マイクロ・ナノ技術により実現されるセンサやアクチュエータは,次世代のICT(Information Communication Technology)に不可欠な要素技術です.本OSでは,ICT応用を目指した新規センサ,アクチュエータから,マイクロ・ナノ技術が可能にする ICTの提案まで,幅広い講演を募集します.

OS9 マルチスケール・マルチフィジックス
   Milti-Scale & Multi-Physics

  • オーガナイザ
    山崎美稀(日立)*、相馬憲一(日立)
  • 概要
    一般的なものづくりは,構造物における全般的な変形,流体流動,熱伝達,電磁気現象を考慮した有限要素解析(Finite Element Analysis,FEM)などの評価手法により,巨視的な領域(マクロスケール)において実施される.一方で,構造物に生じる現象を正確に把握するため には,物体内部の微細な組織やき裂などを顕微鏡により,局部的な領域(マイクロスケール)において観察・分析する必要がある.また,物体内粒子あるいは原 子単位の挙動を分析するためには,分子動力学・量子力学に基づき微視的な領域(ナノスケール)における解析・評価が求められる.ナノのシミュレーションか らの指針やマイクロの測定からの指針をマクロの製品への適用方法などを本OSを通して講演・議論を行う。

OS10 健康診断・ヘルスケアのためのマイクロシステム応用
   (愛知県「知の拠点プロジェクトP3」との共同企画)
   Microsystems for Human Diagnostics and Healthcare

  • オーガナイザ
    佐藤一雄(愛知工業大学)*、澤田和明(豊橋技科大学)、馬場嘉信(名古屋大学)、前中一介(兵庫県立大学)
  • 概要
    マイクロ・ナノ技術の進歩は、従来の健康診断に加えて、一般健常者の日常生活の場での健康モニタリング、ヒトの運動観察、などによる病の超早期発見を可能 にします。愛知県「知の拠点プロジェクトP3」の最終年度の研究成果のほか、一般から、ヘルスケアにかかわるマイクロデバイス、新しいセンシング技術、膨 大なセンサ情報の処理、病とセンサ情報、ヒトの動態把握、などに関する発表を広く募集します。

OS11 スマート・インテリジェント材料・デバイス
   (日本MRSとの共同企画)
   Smart (and Intelligent) Materials and Devices

  • オーガナイザ
    古屋泰史(弘前大学)、中尾航(横浜国立大学)*
  • 概要
    マイクロ・ナノ技術により形成されたセンサもしくはアクチュエータ機能を有するスマート材料・システムに関する研究発表を広く募集します。